シャマニズムにおける霊魂観
シャマニズムの信仰は、万物に命、すなわち、霊魂が宿っているというアニミズムの信仰を基礎としています。
そのため、この信仰の中核は霊魂観です。
霊魂観に基づいた世界認識と実践です。
霊魂観と死後の世界が文化の交流や自民族の文化的要因によって、独自の特徴が見られます。
例えば、日本も仏教を取り入れた国ですが、チベット仏教に見られるような輪廻転生の概念が一般的な死後の世界まで定着していません。
モンゴル文化圏では、チベット仏教に帰依して、輪廻転生の概念がもともとの霊魂観と結びついて、定着しました。
その後、政策の影響を受け、人によって、この概念を意識しない、あるいは認めない人がいます。
一方、シャマンの病因論開示と問題解決のため、この概念が使われます。
すなわち、病因や不幸が、先祖、自分の前世、自分と家族の今世での行いなどに起因することがあります。

上記の写真説明:
守護霊をラマ(仏教の僧侶)の亡くなった霊にもつシャマン(1973年生)。